至福の逸品~dish stories~ vol.27

冬本番。甘さと濃厚な旨みを味わう『牡蠣』 ~ペスカデリア銀座店~(東京・銀座)

クリスマスや忘年会と全国各地がパーティに沸き立つ華やかな季節に、食べ頃を迎える食材がある。海外では「オイスター」として親しまれる「牡蠣」だ。かつては鍋やフライが主流とされていたが、欧米スタイルの「オイスター・バー」が増えてきたことで生食で楽しむ機会も増えてきた。牡蠣には「真牡蠣」と「岩牡蠣」があるが、この時期に食べ頃を迎えるのは「真牡蠣」。今回は、種類も豊富な「真牡蠣」の旨みやその栄養を追ってみた。

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撮影/Matt Manmoto

冬の風物詩。栄養や滋養に優れた「食べるクスリ」

世界各地の沿岸部分に生息し、海岩から「掻き落とす」ところから命名されたといわれている牡蠣は、春から夏にかけて旬を迎える「岩牡蠣」と、冬から春にかけて旬を迎える「真牡蠣」とに大別されており、日本では「真牡蠣」が一般的に知られている。牡蠣の名産地は広島や宮城、北海道などだが、現在は岡山や岩手、兵庫などでも漁が盛んに行われ、収穫された牡蠣が続々と市場に出回っている。
牡蠣は殻を粉にしたものや抽出したエキスをクリームに配合してあったり、滋養強壮や健康食として世界で推奨されていたりと、食べるだけでなく、美容や健康にも多く使われている。例えば、お酒を飲んだ時に頭が痛くなるのは、「アセドアルデヒド」という物質の分解力が弱いからだが、牡蠣はこの成分の毒消しの役割を果たしてくれる。その他、滋養強壮によい「亜鉛」や造血ビタミンといわれる「ビタミンA、B1、B2」 、美肌のもととなる「アミノ酸」など、牡蠣にはビタミン、ミネラル、タウリン、アミノ酸といった、体によい栄養素を数多く含む、美容や健康に欠かせない完全食なのである。

冬の風物詩。栄養や滋養に優れた「食べるクスリ」

美味なる「牡蠣」の見分け方と、楽しみ方

獲れたての牡蠣は、みずみずしいフレッシュさやクリーミーな旨みを堪能するのが身上。質の良しあしは、まず見た目や重量で図ることができる。【オイスター&地中海料理 ペスカデリア銀座店】の笹原シェフによれば、「持った時にずっしりと重く、殻がビッチリと閉まっている」ものほど鮮度が良く、美味しいのだそうだ。牡蠣も呼吸をするため、殻は当然のごとく開閉するが、常に隙間の空いているものは身が細ってしまっており、鮮度が落ちている証拠なのだという。例えば広島産の牡蠣は水分が多く、さっぱりとした味わいが特徴のため、生で味わうのに向いており、兵庫産の牡蠣は身が引き締まってクリーミーなのでグラタンやフライといった、火を入れることで旨みが引き立つグラタンや鍋などに向いている。このように、産地や種類に合った味わい方ができるのも旬ならではの楽しみだ。そんな全国各地で続々と収穫の時期を迎える種類豊富な牡蠣を、様々な味わい方で堪能できる店がある。それが東京・銀座にある【オイスター&地中海料理 ペスカデリア銀座店】だ。

手にのせた時にずっしりと重さを感じ、貝の隙間が空いていないものを選ぶとよい。水分が多い牡蠣は生でいただき、小ぶりで身が引き締まったものはグラタンなどの火を入れる料理に使うとよい。

5つの産地で獲れた牡蠣の食べ比べ『生ガキの全種盛り合わせ』

国内外から取り寄せた、旬の牡蠣が豊富にそろうこちらのお店では、素材本来の味わいを存分に満喫するなら、その日に仕入れた5種の新鮮なカキが味わえる、『生ガキの全種盛り合わせ』を選択。5つの産地から仕入れたカキを盛りあわせた一品で、産地ごとの味が楽しめる。この日は国産が4種(三重・桃取/兵庫・室津/広島・大黒神島/香川・白方)、外国産がアイルランドのアイリッシュプレミアム。冬に旬を迎える真ガキは貝柱の甘みとクリーミーな味わいが同時に楽しめるため、一粒を丸ごと口に入れて味わうのが醍醐味。鮮度や牡蠣本来の味を堪能するなら、何もつけずにそのまま、あるいはレモンで味わうのがおすすめだが、磯の香りや特有のにおいが気になる場合は、添えられたケチャップベースの甘辛カクテルソースや赤ワインビネガーに刻みエシャロットを加えたビネガーソースをつけていただくとよい。この季節ならではの冬の風物詩、牡蠣。磯の香りに産地への思いを馳せつつ、みずみずしいフレッシュな貝の旨みを満喫しておきたい。

産地によって大きさや形、味わいがすべて異なるため、訪れたお客は一人一皿頼んで一通り味わい、お気に入りを追加注文するのだとか。

常連客が勧める逸品 ~カニクリームコロッケ~

常連客が勧める逸品 ~カニクリームコロッケ~

カニクリームコロッケ(2個) 600円
カニのほぐし身がたっぷり入った、粗めのパン粉をつけてカラリと揚げたカニクリームコロッケ。カニ身とベシャメルソースとがよく絡み、サクッとした歯ごたえとクリーミーな味わいが魅力。自家製のタルタルソースでいただく、誰もが一度は注文する逸品だ。程よい大きさと手頃な価格も嬉しい。

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旬の味覚 ~生ガキのうにのせ~

旬の味覚 ~生ガキのうにのせ~

生ガキのうにのせ(1P) 700円 
フレッシュなトマトソースをのせた広島産の生カキの上に、北海道産の生うにをたっぷりと盛り付けた、贅沢な冷菜。トマトの酸味とウニの濃厚な旨み、カキの甘みが三位一体となった絶妙な味わいだ。キリッと冷やした白ワインとともに。

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このページで紹介したお店

ペスカデリア銀座店

オイスター&地中海料理 ペスカデリア銀座店 【東京・銀座】

【営業時間】
【月~金】 17:00~24:00
 
【土・祝】 12:00~24:00
【定休日】
無休
【TEL】
03-5537-3599

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編集後記

昔と今が介在する街、東京・銀座。お店が入っているビルは、その建物の歴史も古いが、その空気感を良い形で表現したいと、店のあちこちから感じられる時代性はそのまま大切にしている。 店は地下にあるが、地中海にあるレストランのイメージで、アットホームな温かさと、居心地の良さを心がけ、天井などを敢えて爽やかなブルーを主体とした店づくりを行なっている。 牡蠣の種類と、冷製・温製それぞれにすべて違う調理法でつくりあげる「牡蠣料理」のバラエティの豊富さは、さすが専門店ならでは。特に生の牡蠣の食べ比べは、ぜひ試してみたい一品だ。食べるときには、たとえ牡蠣が大粒のものであっても、一口で食べるべき。そうしないと、本当の美味しさがわからないのだそうだ。ここへきたら、ぜひ生牡蠣の食べ比べをやってみたい。

ペスカデリア銀座店

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