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  3. 夏の味覚「穴子」がおいしい東京・四谷三丁目のお店【穴子料理 ます味】
粋に味わう「穴子」 粋に味わう「穴子」 粋に味わう「穴子」

粋に味わう穴子

ふっくらと焼き上げた身にツメを塗って味わう寿司が人気の穴子。鰻に並ぶ夏の風物詩であり、「西の鱧、東の穴子」としても知られています。今回は、ビタミンが豊富で脂質をほどよく含む穴子の美味しい店をご紹介します。

穴子の旨みを存分に味わい尽くす、南部鉄の鍋でつくる『穴子の小鍋』

【穴子料理 ます味】東京・四ツ谷三丁目

懐石料理の技術を駆使してつくる穴子料理で「江戸の穴子専門店」を再現

 夏の味覚であり、西の鱧に対する夏の風物詩としてあげられる穴子。白身が特徴で、脂はあるものの鰻よりは少ないため、味わいはあっさりとしており、蒲焼や寿司、天麩羅のほか、ローストやグリルなど、和洋さまざまな料理に使われています。

江戸前穴子と対馬や日本海でとれた3年ものの穴子。九州・川辺で獲れた真穴子は、荒海で育つため、頭を落としてもなお暴れるほどイキがよい

 そんな穴子料理の魅力を存分に堪能できるお店があります。かつては江戸に存在し、戦時中の空襲で消滅してしまった穴子料理の専門店を、「自らの手で再現したい」と、ご主人の増井司さんが21年前に開いた【穴子料理 ます味】です。

さりげないこだわりが感じられる落ち着いた空間。小窓から見える日本庭園はご主人がつくり、毎日手入れをしています

先付からご飯ものまで、穴子をあらゆる味わい方で楽しむ、【ます味】のコース料理。なかでもメインとなるのが南部鉄の小鍋を使ってつくる『穴子の小鍋』です。

『穴子の小鍋』

穴子の骨と水だけで煮だした出汁に、穴子とネギ、ゴボウを加えた『穴子の小鍋』。〆は汁でつくった雑炊を堪能

 穴子の骨と水でとった穴子の出汁に、ほんの少し醤油をたらしてつくった鍋汁。ここにゴボウと洗いネギ、穴子を加えて煮込み、ゴボウやネギの旨みが染み込んだ、素朴かつ滋味豊かな穴子本来の味をまずは堪能します。

鍋を食べ終わった後の汁に、ご飯を入れておじやをつくる。待っている間に、少し残しておいた白焼にワサビをのせ、汁につけていただくと、3通りの味わい方が楽しめます

 次に運ばれてきたご飯を鍋のなかに加え、煮込んでおじやをつくります。待つ間は、コースで出てくる「白焼」の尻尾部分を残しておき、おじやになる直前の煮詰めた汁に白焼をつけていただきます。わさびの風味が際立ち、濃厚な汁がしみこんで味に深みが増した白焼には、料理に合うようにつくられた日本酒『ます味』がよく合う。

日本酒、ワイン、焼酎と、種類は少ないながらも、そろえられたお酒はすべて穴子料理の味わいを引き立てるものを厳選

 最後は旨みの染み込んだおじやを、そのまま煮詰め、おこげにして香ばしさを楽しむのも一興。戦争の空襲で無くなってしまった江戸の穴子専門店の味は、【ます味】によって再現され、世界中から訪れるファンの舌を魅了し続けています。

撮影/岡本裕介 文/ヒトサラ編集部

全国のおいしい穴子料理が
味わえるお店

食材同士が極上のハ-モニーを奏でる『穴子とラタトゥイユ』

「穴子」は昆布で酒蒸し真空調理。成田・三里塚産のトマトと仔牛のフォン・ド・ヴォーを加えたラタトュユとのコンビネーションはとても斬新です
東京・銀座

銀座樹蔭

03-6264-3346

ふっくらダシを効かせて炊き上げた『穴子の釜飯』

柔らかな穴子とごぼうでしっかりダシをとったご飯と一緒に炊いた一品。箸が止まらない美味しさを堪能できます
東京・日本橋

日本橋 まえ田

03-3275-1830

ふっくらと柔らかく、口の中でほぐれるような『煮穴子おつまみ』

大きさと脂ののりを考慮して厳選した穴子を使用。丁寧に下処理し、煮過ぎないように細心の注意を払ってふっくらと仕上げた逸品です
宮城・仙台

すし 喜福

022-302-5028

衣はサクッと軽やかな歯ざわり、身はフワッと柔らかい『穴子』

長崎産の穴子を生きたまま捌いてカラリと揚げるため、新鮮そのもの。サクッとした衣に包まれた穴子はフワフワの食感で、上品な味わいが広がります
石川・金沢

料亭金城樓 天麩羅専門店 天金

076-224-2467

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