1. ヒトサラ
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  3. 「米」がおいしい東京のお店 麻布十番【右京】、上野【炭焼き&ビストロ ガルニ】、【下北沢Baru】
実りの秋「米」 実りの秋「米」 実りの秋「米」

実りの秋

食膳が華やかに彩る秋、「米」も旬を迎えます。銀シャリに例えられる白ごはんで、米のふくよかな甘い香りを楽しむのも良いですが、今回は旬を迎えた海のもの、山のものをメインに引き立てつつ、美味しい米をさらに“おいしく”食べられる料理をご紹介します。

ほどよい塩気とトリュフの芳香が引き上げる、
『トリュフたまごかけご飯』の味と格

【右京】東京・麻布十番

酒飲みが探し求めていた和酒250種と、心を掴む“贅沢”な肴に出会える店

 醤油か塩か、はたまたポン酢か。調味料ひとつとっても各家庭で不文律があり、老若男女が意見を交わせる日本のソウルフード「たまごかけご飯」。炊き上がったご飯に卵をかけて、調味料、場合によって薬味をあえて、からめるだけ。

シンプルだからこそ、奥深い。そして各自のこだわりが強いこの料理で、女性を中心に圧倒的な支持を受け、一躍その名を知らしめた店が酒処【右京】です。

眼前にお酒が並ぶロングカウンターのほか、奥にはテーブル席もあり。夏や秋は開放的なテラス席がおすすめ

 もともと“美味しい料理”のためなら食材も糸目をつけずの姿勢だった同店。「高級食材のトリュフを身近に感じてもらう料理を探していた」と開発秘話を教えてくれたのは店主の岡田右京さん。

和酒250種は「今、飲みたい」銘柄を厳選。なかでももうひとつの“米”日本酒が充実。獺祭は全種を用意しています

試行錯誤のうえ、卵とトリュフの相性の良さに着目。結果、お酒を飲んだ後のシメとしてもぴったりの『トリュフたまごかけご飯』が生まれたそうです。

『トリュフたまごかけご飯』

【十番右京】の名を全国区にした、名物『トリュフたまごかけご飯』。全国を探しまわって見つけた産地は秘密の鶏卵

「産地は秘密」の厳選した鶏卵は粘度が強く、味も濃厚。二つ分の卵黄を「程よくからむ分量」であるこぶし大のご飯にかけて、最後にはイタリア産のトリュフを贅沢に散らします。

一見するとトリュフという高級食材の部分にのみ目がいきがちですが、この味が絶妙。トリュフのほのかな塩気と芳香が卵の味を見事に引き立てています。

贅沢な〆という点では『トリュフたまごかけご飯』にひけを取らない『ミニミニおちょこ丼』(3個セット)

 出し尽されたと思われていた「たまごかけご飯」の相棒に、あらたな食材が見つかりました。

撮影/岡本裕介 文/ヒトサラ編集部

和仏融合、五感を刺激する〆の逸品
『日南どりとトリュフの土鍋ごはん』

【炭焼き&ビストロ ガルニ】東京・上野

フレンチなのに土鍋ご飯。ユニークな
創作料理が光る、屋台風居酒屋フレンチ

 大小、個性豊かな飲み屋が立ち並ぶ上野広小路で、屋台風居酒屋フレンチを標榜する【炭焼き&ビストロ ガルニ】。

 フレンチはハードルが高いと結論付けるのは早計。「居酒屋に立ち寄るように、気軽にフレンチに触れてほしい」というコンセプトよろしく、メニューには懐に優しく、どこかなじみ深さを感じさせる料理が並びます。

1人でも気軽に立ち寄れる雰囲気で常連も多い。広々としたカウンター席や、テーブル席を用意

 その中でも一際、異彩を放っているのが『日南どりとトリュフの土鍋ごはん』。平たくいえば、炊き込みピラフを“飲み屋”の人気メニューの土鍋ごはん風にアレンジしたものです。

『日南どりとトリュフの土鍋ごはん』

ポルチーニ茸に米、トリュフの三重奏、『日南どりとトリュフの土鍋ごはん』。肉味噌も塩気や甘みが突出し過ぎず優しい味わい

 食材はきめ細かい肉質の「日南どり」。これをポルチーニ茸でとったスープでお客様の目の前で炊き上げます。ガラス製の土鍋の蓋から覗く調理工程を目で楽しみ、ふつふつと香る匂いを楽しみながら20分ほど辛抱。仕上げにスタッフがトリュフを散らすとようやく完成です。

『本日のブイヤベース』

看板メニュー『本日のブイヤベース』は〆にリゾットあり。これにするか、『土鍋ごはん』にするか悩ましいところ

 ポルチーニ茸に米、トリュフによる香りの三重奏を十分に堪能し、口に含めば、食材が主張し過ぎず、お互いの良さを引き出し合う“日本人好み”の味わい。コシヒカリにプチプチとした食感が特徴の雑穀「キヌア」をブレンドしたごはんを噛みしめつつ、和・仏が奥ゆかしく融合した逸品に思わず頬が緩みます。

コストパフォーマンスの高さが伺えるワインは、定番ものからニューワールド、さらには自然派まで40種以上を用意

撮影/菊池 崇文 文/ヒトサラ編集部

高田 潤一郎シェフ

「厳選和酒250種、酒肴100種が当店のウリ。シメに考案した『トリュフたまごかけご飯』ですが、これを目当てに訪れるお客様も多いです」

欧州の“米どころ”バレンシア地方が発祥の『パエリア』を、国産米で本場の味を深化

【下北沢Baru】東京・下北沢

スペイン料理を身近に手繰り寄せる、【白金バル】や【バル恵比寿】の姉妹店

 パエリアというメニュー名は耳にしたことがあっても、どんな料理か問われるとうまく答えられない方もいらっしゃるのでは?

スペイン東部にあるバレンシア地方が発祥とされるこの料理。野菜や魚介類、肉などと一緒に炊きこむ食材メインの“ご飯もの”ですが、使用される米は日本と同様に短粒種が基本。とくれば、日本でも絶品のパエリアにありつけるはず。

希少な黒豚・自慢のパエリアがウリのスペインバル。カウンター、テーブル、個室あり

「とは言え、米の芯を残すアルデンテしかり、同じ短粒種でもスペイン産と国産ではやはり若干の違いがあるので、国産米で本場と同じ仕上がりにするのは難しい」

そう話すのは、下北沢のスペインバル【下北沢Baru】のシェフ田嶋真一朗さん。そこで田嶋さんはこの課題を、銘柄の厳選と調理法でカバー。結果、甘みや旨みの強い国産米の良さを生かしたパエリアを完成させました。

『スキャンピ』(パエリア)

手長海老がメインのパエリア『スキャンピ』。食感にこだわり辿り着いたという山形産の米「はえぬき」は絶妙な炊き上がり

『スキャンピ』は、ニュージーランド産の手長海老をメインに据えたパエリア。海老もさることながら、この料理のキーを握るのはやはり米。海老の旨味をしっかり湛え、心地良い食感を残した米を噛みしめていると、次第に口中に米特有の優しい甘みが広がります。メイン食材に負けず、しっかりと米が個性を発揮しています。

60種の手づくりタパスは、味付けはもちろん食材にもひと工夫。こちらはスペイン産マヨルカ黒豚を使ったリエット

 食材の脇役に留まらず、メイン食材と“共存”するジャパニーズパエリアが、今夜も新たなスペイン料理フリークを生んでいるようです。

手を伸ばしやすい価格帯のワインもこの店の魅力。コストパフォーマンスの高さを実感するならグラスもおすすめ

撮影/水野 誠 文/ヒトサラ編集部

田嶋 真一朗シェフ

「タパスを皆でシェアするも良し、仕事帰りのちょい飲み用のつまみ代わりにオーダーするおひとりのお客様も多いです」

下北沢Baru

お問合せ専用番号:03-6407-1872
住所:東京都世田谷区北沢2-10-10-2F
営業:17:00~00:00(L.O.23:30)
定休日:無休

全国のおいしい料理が
味わえるお店

旬の食材の豊かな香りも楽しめる『季節の炊き込み御飯』

冬は「蟹」、夏は「玉蜀黍」など四季折々の食材を使用した炊き込みご飯が人気。画像は「鯛めし」。余った御飯はお土産にできます
東京・麻布十番

麻布 秀

03-5444-6585

しゃものブイヨンと和風出汁で炊いた
『トリュフと練馬野菜の炊き込みご飯』

練馬野菜、東京しゃものブイヨン、釧路昆布の和風出汁で炊き上げた風味豊かな一品。南魚沼産のコシヒカリに野菜が染み込んだ優しい味わい
東京・上石神井

和フレンチ Komorebi

03-6904-8797

トマト×チーズのベストコンビが、野菜の甘さを引き立てる『10種野菜のトマトリゾット』

リゾットには玉ネギ、2種のパプリカ、なす、ズッキーニ、ベーコンが入り、トッピングには季節ごとの野菜を使用しています
大阪・梅田

お米料理 リゾット☆スター

06-6131-8440

新鮮で味が濃い卵など、こだわり素材をそろえた『卵かけ定食』

主役の卵は、平飼いのブランド卵を、お米は丹波産のコシヒカリを100%使用。卵かけご飯に合うオリジナル醤油をつくるなど、すべてにこだわっています
兵庫・古市

たまごかけごはんの店 玉の助

079-506-6946

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