一番茶を注ぐ鯛茶漬け
夏の訪れを告げる八十八夜の「一番茶」。硬くて渋味がより強く感じられる夏秋の茶葉とは異なり、爽やかな香りと甘み・旨みが特徴の一番茶(新茶)を「食」という観点で贅沢に味わう、料亭東京・東銀座【銀座 あさみ】の『鯛茶漬け』をご紹介します。
夏の訪れを告げる八十八夜の「一番茶」。硬くて渋味がより強く感じられる夏秋の茶葉とは異なり、爽やかな香りと甘み・旨みが特徴の一番茶(新茶)を「食」という観点で贅沢に味わう、料亭東京・東銀座【銀座 あさみ】の『鯛茶漬け』をご紹介します。
【銀座 あさみ】東京・銀座
茶の収穫時期は春から秋にかけての4回行われます。なかでも、柔らかな新芽でつくられる新茶は「一番茶」と呼ばれ、高級とされています。そんな時期に摘まれる新茶は、やさしい緑色。甘みや旨みも多く含まれ、香りも高いなど、まさに一番茶と呼ぶにふさわしいのです。
そんな茶葉を使った『鯛茶漬け』が味わえるお店がこちら。鯛は淡泊な味であることから胡麻だれにしてあることが多いですが、ここ【銀座 あさみ】で味わう鯛茶漬けも胡麻ダレですが、一般的なそれとは異なり、胡麻だれにくるみとカシューナッツを加えて香ばしさや風味がより際立つよう工夫してあります。
まずは鯛をたっぷりの胡麻だれとともに刺身でいただきます。香ばしいゴマとナッツの風味が食をそそり、これだけでもご飯が進む逸品です。半分ほどいただいたところで、今度は鯛を、胡麻だれごと豪快にご飯のうえにのせ、深蒸し茶をまわしかけていきます。
茶葉の香りとゴマの風味、ナッツのコクと香ばしさが三位一体となり、口のなかで一気にほどけて広がる至福のひととき。ほかにはない、独自の鯛茶漬けをつくろうと思いたち、試行錯誤を続けたという胡麻だれは、おでんの汁やそばのかえしのように、注ぎ足して使うため、旨み成分がタレにしっかりと染み込んでおり、味に一層の奥深さを加えています。
新橋・銀座の料亭界隈で激戦とうたわれる鯛茶漬け。気をてらわず、しかし変化のある味を追求していくご主人、浅見さんの顕著な姿勢が、シンプルな料理から伝わってくる味わいです。
PICK UP
パプリカやししとうなどの唐辛子類が旬を迎え、ビールのお供、枝豆も欠かせません。トビウオやスズキ、シマアジも収穫期。
秋の味覚の王様、松茸が店頭に並びます。サンマの水揚げがはじまり、たっぷりと脂がのった戻り鰹の季節です。
収穫の秋、里芋類やカボチャなどがおいしくなる季節です。サンマに脂がのり、イワシやニシン、イカがなども旬を迎えます。
ズワイガニ漁、サクラエビの秋漁、さらに山の幸ジビエの狩猟が解禁。サツマイモやカボチャなどの甘味もピークです。
鍋に最適な冬野菜の白菜や大根、春菊がおいしい季節です。海の幸もカキやホタテが旬を迎え、魚は脂がのって旨味が増します。
年が明け、旬を迎える魚が一年で最も多いのがこの時期。アマダイやアカムツ、イカやアカガイが出まわります。
ホタテやタラ、あんこうなど鍋に入れたい魚が豊富。蕾菜やアスパラ菜などが花芽を伸ばし、春の訪れはすぐそこです。
富山のホタルイカ漁が解禁。あさりや蛤などもおいしく、潮干狩りのシーズンを迎えます。山菜が出始めるのもこの頃。
アスパラガスやたけのこが出まわり、新タマネギや新ジャガイモの収穫も始まります。真鯛や鰆も獲れ、春到来です。
初鰹が最盛期を迎えます。野菜は、絹さややスナップエンドウなどの豆類がおいしい季節となります。
キュウリやピーマン、空芯菜やつる紫などの夏野菜が出始めます。海の幸は鮎やキス、トビウオ、マアジが旬を迎えます。
スズキやトビウオ、真アジに加え、鮎やハモも旬真っ盛り。茄子やズッキーニ、ゴーヤーなどの夏野菜が食卓を彩ります。