山の恵み、肉の旨味ジビエ
熊、猪、鹿など狩猟で得た野生鳥獣を頂く「ジビエ」。近年、日本でもジビエを提供するお店が増え、グルメ通のみならず広く一般的に広まりつつあります。ジビエのシーズンはまさにこれから。この秋冬はフレンチで、お手頃価格の居酒屋で、人気のジビエを仲間と共に。
熊、猪、鹿など狩猟で得た野生鳥獣を頂く「ジビエ」。近年、日本でもジビエを提供するお店が増え、グルメ通のみならず広く一般的に広まりつつあります。ジビエのシーズンはまさにこれから。この秋冬はフレンチで、お手頃価格の居酒屋で、人気のジビエを仲間と共に。
【ユニック】東京・目黒
東京でも屈指のジビエが食べられると定評のある目黒のフランス料理店【レストラン ユニック】。「フランス料理らしい濃い味で、旬の食材を探していったら、日本ではジビエが中心になっていっただけ」とオーナーシェフの中井氏は涼しい顔。
とはいえ、パリ7区にあるビブグルマンの2軒のビストロで修業後、当時の二つ星【エレーヌダローズ】で研鑽を積んだ中井氏、出されるジビエ料理は納得の逸品です。
例えば、『月の輪熊と山鳩のパイ包み焼』。熊は、なかなか市場には流通しない食材ですが、日常的に山肉を使っている【ユニック】では、猟期になればマタギさんから定期的に届けられるそう。
「そもそもジビエは、個体差が大きいので、食材にこだわるというより、届いた食材をどう生かすかの方に関心が向いています」
また、お店のポリシーは、お腹いっぱいの幸福感を味わってもらうこと。「フランス料理って、自分にとってはそういうものなんです」と中井シェフは笑います。その気持ちを反映してか、コストパフォーマンスが高いこともこの【ユニック】の特徴。グランメゾン・クラスのジビエ料理を、気軽に楽しみたい方におすすめしたいお店です。
【和食×肉バル 炉とマタギ 新宿店】東京・新宿
純国産のジビエが手頃な価格で楽しめると評判の【和食×肉バル 炉とマタギ 新宿店】。こちらの看板メニューは、ジビエが3種盛られた『マタギの三獣奏(さんじゅうそう)』。鹿、鴨、猪などをこの一皿で味わうことができるお得感から、ゲストの9割以上がオーダーする人気メニューになっているそう。
ジビエは純国産にこだわり、猪は和歌山県田辺地区の山林で育った天然猪を、鹿肉は和歌山県の日本鹿や北海道の蝦夷鹿、鴨肉はやわらかな肉質が魅力の高知県の土佐鴨を使用。「下処理の仕方と流通の良さから、臭みのない良質なお肉を提供できています」と料理人の飯田氏は語ります。
こちらではジビエを炉端で焼くため、ほんのり炭の薫りが漂います。輻射によって加熱されるため、旨味が閉じ込められ、外はかりっと、中はふっくらとした食感を楽しむことができます。味付けはシンプルに岩塩や焼き味噌で。
「ソースを使わない分、肉本来の風味を感じて頂けますし、お客様に提供する際の価格も抑えられています」と飯田氏。まずはお手頃価格でジビエを頂いてみてはいかがでしょう。
PICK UP
パプリカやししとうなどの唐辛子類が旬を迎え、ビールのお供、枝豆も欠かせません。トビウオやスズキ、シマアジも収穫期。
秋の味覚の王様、松茸が店頭に並びます。サンマの水揚げがはじまり、たっぷりと脂がのった戻り鰹の季節です。
収穫の秋、里芋類やカボチャなどがおいしくなる季節です。サンマに脂がのり、イワシやニシン、イカがなども旬を迎えます。
ズワイガニ漁、サクラエビの秋漁、さらに山の幸ジビエの狩猟が解禁。サツマイモやカボチャなどの甘味もピークです。
鍋に最適な冬野菜の白菜や大根、春菊がおいしい季節です。海の幸もカキやホタテが旬を迎え、魚は脂がのって旨味が増します。
年が明け、旬を迎える魚が一年で最も多いのがこの時期。アマダイやアカムツ、イカやアカガイが出まわります。
ホタテやタラ、あんこうなど鍋に入れたい魚が豊富。蕾菜やアスパラ菜などが花芽を伸ばし、春の訪れはすぐそこです。
富山のホタルイカ漁が解禁。あさりや蛤などもおいしく、潮干狩りのシーズンを迎えます。山菜が出始めるのもこの頃。
アスパラガスやたけのこが出まわり、新タマネギや新ジャガイモの収穫も始まります。真鯛や鰆も獲れ、春到来です。
初鰹が最盛期を迎えます。野菜は、絹さややスナップエンドウなどの豆類がおいしい季節となります。
キュウリやピーマン、空芯菜やつる紫などの夏野菜が出始めます。海の幸は鮎やキス、トビウオ、マアジが旬を迎えます。
スズキやトビウオ、真アジに加え、鮎やハモも旬真っ盛り。茄子やズッキーニ、ゴーヤーなどの夏野菜が食卓を彩ります。