甘く、とろける「ネギ」 甘く、とろける「ネギ」 甘く、とろける「ネギ」

甘く、とろけるネギ

寒さが増す冬に旬を迎える「ネギ」。薬味などで使われることが多く、どんな料理にも寄り添い、旨さを引き立てるその姿は、まさに名脇役といったところ。そんなネギを主役の一つに据え、脂がのったマグロのトロとともに味わえる江戸料理『ねぎま鍋』を供する、北池袋の【ねぎま】をご紹介します。

じっくり煮込んで甘みが増した長ネギと、
ほろっと柔らかなマグロを食す『ねぎま鍋』

【ねぎま】東京・北池袋

女将がつくる江戸料理に舌鼓。
名店【なべ家】の味を継いだ、ねぎま鍋専門の店

 千寿葱とマグロのトロを鰹だしで煮込んだ『ねぎま鍋』。江戸時代、冷蔵庫がなく脂の多いトロは保存がきかなかったため、“捨てずになんとか食べるには”と編み出された、江戸の庶民の味なのです。

鍋にくぐらせたトロは脂がすっと抜け落ち、さっぱりと食べやすく、だしに溶けた脂や旨味はネギに染み込み、これまた絶品。そんな『ねぎま鍋』を中心に、今では希少な江戸料理を供するのが北池袋にある【ねぎま】です。

2017年8月、北池袋にオープン。江戸料理を手頃な価格で供する割烹料理店です

 女将は、2016年6月に惜しまれつつも閉店した、江戸料理の名店【なべ家】で仲居として働いていた長橋さん。この味を無くしたくない、受け継ぎたいとの一心で開業したのがこちらのお店なのです。

「直接教わったことはないのですが、いつか自分自身でねぎま鍋のお店を出したいと、客として何度もお店に通い続け、その味や旦那さんがお客さまにする説明を覚えました。そして、自宅で何度も試作して、味を近づけていったんです」と長橋さん。

女将の長橋公代さん。ねぎま鍋はカウンターでつくり、取り分けてくれます。鍋は【なべ家】から譲り受けたものを使用

 開業前には、【なべ家】のご主人や女将さんに試食してもらい、どのマグロにするか悩んでいた時には一緒に試し、「臭みがなく、火入れしても柔らかいバチマグロにしよう」と【なべ家】のご主人と決めた――そんなお墨付きのねぎま鍋なのです。

『ねぎま鍋』

『ねぎま鍋』写真は2人前。具材は秋田産のネギ、バチマグロ、生わかめ、クレソン(※通常はせり)など

 かつお節とたっぷりの日本酒を入れ、塩と濃口醤油で味付けした「酒だし(さかだし)」で煮込みます。熱を加えたネギはとろっとねばり気を帯び、甘味も増していきます。もう一つの主役、マグロの大トロもしっかりと火を入れます。脂が多いトロは煮込んでも固くならないのが特徴で、筋がとろけてコラーゲンのようになり、より柔らかく仕上がるのです。そんな、トロの旨味が染み出ただしで煮込む熱々のネギもまた、格別です。

まずはネギ、マグロをじっくり煮込み、ワカメを入れ、盛り付け間際に青み野菜を加えます。土鍋ではなく鉄鍋なのは【なべ家】の時代から

 ネギの甘み・旨味もさることながら、ともに煮込んだワカメもだしをたっぷりと吸い込んでおり、その旨さも魅力のひとつ。食べる際にパラリとかける黒胡椒は一粒一粒ペンチで潰しているため、香りが立ち、鍋の味をぐっと締めてくれます。

〆の『土鍋ごはん』。まずは土鍋で炊いた白飯を一口食べ、その上からだしをかけて、最後に黒胡椒を振りかけます

 そんな『ねぎま鍋』を堪能できるコースは、江戸前の玉子焼などの小料理3品に加え、ねぎま鍋、土鍋ごはん、香のものがついて3,700円からとお値打ち価格。(ねぎま鍋を単品で楽しむことも可能です)

【なべ家】の味を安く、たくさんの方に楽しんで欲しい。そんな願いが込められた『ねぎま鍋』を食しながら、江戸に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

素材へのこだわり

千寿葱のほかに、その時期最も甘いネギを全国からお取り寄せ

本来、江戸料理のねぎま鍋には千寿葱を使いますが、【ねぎま】ではその季節に最も甘い旬のネギを追い求めます。肌寒くなる今頃は、秋田や青森など東北のネギを、より寒さが増す冬は群馬のネギを使用します。

撮影/岡本裕介 文/シマアキコ(ヒトサラ編集部)

全国のおいしいネギ料理が
味わえるお店

九条ねぎの甘みと、豚バラ肉の香ばしさが絶品『九条ねぎの豚バラ肉巻き』

京都丹波の契約農家から仕入れる無農薬栽培の九条ねぎを使用。豚バラ肉で巻いて炭火で焼くことで、ネギの甘みと香りを引き立たせます
東京・三軒茶屋

KUNIKAGE

03-6413-8026

蛤の旨みと九条ねぎの風味が相性抜群の『地蛤の小鍋』

季節ごとに素材が変わる四季折々の小鍋。千葉県産の特大蛤から出るだしと旨みを、九条ねぎとともに味わえる珠玉の一品です
京都・祇園四条

祇園 もりわき

075-525-1030

シャリにたっぷりとのせた、色鮮やかな『芽ねぎ にぎり』

なかなか出廻わらない食材「芽ねぎ」。爽やかな辛みと、後から追いかけてくる甘みは、一度食べるとやみつきになる美味しさです
広島・広島

鮨 おゝ井

082-245-3695

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