重いドアを開けた瞬間、香辛料とマトンの香りが鼻腔をくすぐる。耳に届くのは、聞きなれない言葉……。どこか、異国に迷い込んだような不思議な感覚に包まれた。ここは1996年にオープンしたイラン・アラブレストランの草分け【アラジン】。テーブルに並ぶのは、イラン名物の串焼き料理『シシリック』や、ひよこ豆のペースト『フムス』……。未体験の料理を前に高揚感を覚えるが、ひとくち味わえば素材の味をシンプルに引き出した料理ばかりで、意外なほど口になじむ。彼女とふたり、千夜一夜物語の世界へのナイトトリップを。
Aladdin
03-3401-8851[ モリビジュツカン ]
ディナーの前には、六本木ヒルズの53階に位置する森美術館へ。2015年4月25日にリニューアルオープン予定の天空のミュージアムでは、国内外の現代アーティストを中心にさまざまな展覧会が開催。“アートの街”としても発展する六本木らしさを感じながら、知性と感性を刺激するアート体験を共有しよう。22時まで開館しているのでディナー後もあり。03-5777-8600(ハローダイヤル)
メルセデス・ベンツ・ジャパンの社長をはじめ多くの幹部に勧められ、同社と同じビルに店を構える――。その事実が【ドイツレストラン ツム・アインホルン】が、いかに“本物”のドイツ料理店なのかを雄弁に物語っている。落ち着いた店内で味わえるのは、ドイツのシュタイゲンベルガー・ホテル『フランクフルタ-ホフ』などで修業を積み、ドイツ料理に関する数多くの著作も持つ巨匠、野田浩資シェフの料理の数々とドイツのビールやワイン。“本物”志向へのこだわりを持つふたりなら、一度は訪れるべき名店だ。
German Restaurant zum einhorn
050-5870-9554[ トウキョウタワー クラブトリプルスリー ]
地上150mから夜景のパノラマを眺め、心地よい生演奏に身を委ねる。そんな大人の夜を過ごすなら、東京タワーの大展望台特設ステージCLUB333で行われるライブへ。ポップスやジャズが中心の水曜夜のWednesday Liveやサプライズメッセージなどを彼女に贈ることもできる金曜夜のNight View DJなど、日替わりで多彩なイベントを楽しめる。©TOKYO TOWER
03-3433-5111 東京都港区芝公園4丁目2-8アジアやアメリカ、ヨーロッパ、アフリカ……など、世界各国の味が楽しめるグルメシティ、東京。なかでも昨今の最注目グルメといえば、世界のグルメシーンを席巻中のペルー料理だろう。麻布十番に店を構える【ペルー料理 インティライミ 麻布十番】は、ペルー人シェフのカナレス・セサルさんがつくる本場さながらのペルー料理を味わえる店。「ロモサルタード」や「セビチェ」をはじめとするペルー料理は、スペインや中国、日本など、多彩な移民の食文化を融合して生まれた奥深い料理。グルメアンテナの高い彼女も納得の味わいだ。
Peru Restaurant Inti Raimi Azabujuban
東京都港区麻布十番2-8-10 パティオ麻布十番2F[ ゼップ ブルーシアター ロッポンギ ]
2007年に「ブルーマングループ」専用劇場としてオープンし、その後、六本木のアート&エンターテインメントシーンを牽引し続けてきた劇場。新たに「Zeppブルーシアター 六本木」として開業した2015年1月以降も、ミュージカルをはじめとする舞台芸術を積極的に発信中。臨場感溢れるシアターでの観劇体験は、ふたりの距離を間違いなく縮めてくれる。03-5414-3255
東京ミッドタウンの1階に位置する【La Colina】は、原宿の老舗メキシカンレストラン「フォンダ・デ・ラ・マドゥルガーダ」の姉妹店。メキシコから輸入したインテリアと数々のコンテンポラリーアートに囲まれた店内で味わえるのは、伝統的なメキシコ料理をベースに現代風のアレンジを加えたモダン・メキシカンだ。昼には窓の外に広がる緑を、夜には輝くようなイルミネーションを。六本木の美景に包まれながら、メキシコ仕込みの陽気な雰囲気と料理を楽しむ……。デートを成功に導くさまざまなエッセンスが詰まった店だ。
La Colina
050-5870-3030[ コクリツシンビジュツカン ]
アートを楽しむ六本木デートなら、やはり国立新美術館ははずせない。全国で5番目の国立美術館として設立された同館の特徴は、特定のコレクションを持たず、国内最大級の展示スペースを活かした多彩な展示を行うこと。アートライブラリーやミュージアムショップも充実している。また、黒川紀章氏が設計を手がけた外観も、同館の魅力のひとつだ。03-5777-8600(ハローダイヤル) 東京都港区六本木7-22-2 10:00~18:00 ※企画展会期中の金曜日は~22:00(入館は閉館の30分前まで) 火曜(祝日の場合は開館、翌平日休館) ※入館無料(観覧料は展覧会ごとに異なる)
バレンタインに訪れて告白すると、そのカップルは必ず結ばれる―――。そんな逸話がまことしやかに囁かれた伝説の店【ニルヴァーナ ニューヨーク】。ニューヨークのセレブリティたちに愛されたこの名店のDNAを受け継ぐのが、東京ミッドタウンの【ニルヴァーナ ニューヨーク】だ。既存のインド料理の枠に捕らわれない料理哲学も、もちろん本店ゆずり。三浦半島産の新鮮な野菜や地鶏、魚介……など、素材の持ち味を存分に引き出すインド料理の最新型は、ふたりで共有できる新鮮な“驚き”をもたらしてくれるはずだ。
ニルヴァーナ ニューヨーク
050-5871-4220[ サントリービジュツカン ]
東京ミッドタウンで楽しむデートにアートなスパイスを加えるなら、同館ガレリアの三階に位置するサントリー美術館が第一の選択肢になるはず。絵画や陶磁器など、国宝や国の重要文化財を含む約3000作品ものコレクションを有する美術館のコンセプトは「美を結ぶ。美をひらく」。多彩な企画展をはじめ、ワークショップなども開催されている。ショップやカフェも併設。©木奥恵三
03-3479-8600