1. ヒトサラ
  2. ヒトサラSpecial
  3. 今を面白くする一軒が続々!オーベルジュ&ホテルレストランへ<5選>

今を面白くする一軒が続々! オーベルジュ&
ホテルレストランへ
Hitosara special

いま新たなホテル&オーベルジュが続々とオープンしている。
つまり、それは新たなレストランの誕生を意味するといっても過言ではない。
単なる宿泊施設のグルメという枠組みだけにとどまらない、
レストランシーンを面白くする5店を紹介しよう。

Photographs by Takuya Suzuki , Jiro Ohtani , Shinjo Arai /
Text by Shinji Yoshida , Natsuki Shigihara
Design by form and craft Inc.

  • 立川駅から徒歩8分。昭和記念公園前というロケーションを活かし、開放的な店内は一面ガラス張りに。
    外にはゆったりと寛げるテラス席も。ディナーだけでなくオールデイダイニングとして朝も昼も利用できる

    DAICHINO RESTAURANT

    美味しさの先にある、
    -well-being-を体現するレストラン

     昭和記念公園の目の前というロケーション。新宿から電車で30分とかからない場所に、2020年6月、新たなライフスタイルホテル『SORANO HOTEL』は誕生した。そのコンセプトである-well-being-「心にもカラダにも健やかであること」という精神は、もちろんオールデイダイニングである【DAICHINO RESTAURANT】にも息づいている。

     料理は、和食に軸足を置きながらもさまざまな国のエッセンスをかけ合わせたクロスオーバーフード。その根幹をなすのは、食材への向き合い方にある。地産地消から一歩先に考えを進め、「適地適作」という理念のもと、風土にあった環境で無理なく育てられた食材を、最適な場所から調達する。さらには、食材を無駄にしないという考えから、野菜の端材からブイヨンをつくってドレッシングにしたり、長野県の酒蔵にオリジナルで醸してもらう日本酒の酒粕はアイスにしたり、自家製でつくる「穀醤」のもろみは豚肉を漬け込む調味料として使うなど、フードロスの観点もから見ても「-well-being-」を貫く。

     「開業までに2年間準備してきました。その間、オリジナル米をつくっていただく栃木県那須の田んぼでは田植えも経験しましたし、酒蔵では酒米の稲刈りもしました。畑に入って野菜づくりもして、生産者の想い、大切さを深く知ることができ、食材に対する想いはより深まりました」と総料理長・竹田光良氏も力を込める。

     それだけではなく、オープンキッチンの採用、ガラス張りになった野菜のセラールームなど、どのような食材がどのように調理されるか可視化するあたりもコンセプトに則ったものだ。都心からわずか30分でたどり着くホテルレストランが、日常に-well-being-な体験をもたらしてくれる。

    • 30種以上の野菜が盛られた『大地のサラダ』。ドレッシングやジュレなどに日本料理とフレンチの調理法が活かされる
    • 総料理長の竹田光良氏。シェフを務めた【ザ・ウィンザーホテル洞爺】では、食材の向き合い方が変ったという
    • 『出汁の効いた筍と若芽 和牛サーロインと共に』。炭火で焼いた上州牛のサーロインに、和出汁で炊いた筍を合わせた
    シェフの流儀

    フレンチ出身の竹田氏が総料理長という立場で腕を振るう一方、【吉兆 嵐山本店】で10年の研鑽を積み、その洞爺湖店では副料理長を務めた福原義昭氏も料理長として厨房に立つ。その福原氏が考案した料理をベースに、竹田氏がフレンチを中心としたエッセンスを効かせ、ここでしか味わえない料理を創出。ジャンルの垣根を取り払ったクロスオーバーフードが楽しめる。

Back to Top