クラシックリゾートで輝く、次世代を担うライジングスターシェフ
ワイキキの中心街より車で15分ほど。ダイヤモンドヘッドの裾野を抜け、高級住宅が並ぶ落ち着いた街並みへと変わってくると、やがてオアフを代表する高級リゾート・カハラ地区にたどり着く。【Hoku’s】はそのエリアを象徴する「カハラ ホテル」にあるメインダイニング。2018年4月にリニューアルし、新しく生まれ変わったレストランだ。
話題はそれだけでない。2017年、新たな料理長として、「ハレクラニ」の【Orchids】や「フォーシーズンズ リゾート オアフ アット コオリナ」の【Fish House】などでスーシェフを務めたエリック・オトー氏を迎えたことでも注目を集めている。ハワイのライジングスターシェフとしても耳目を集めているのだ。
そのエリック氏の料理の魅力をひとことで言えば、ずばり“センス”。たとえば、『アヒ彩々』と名付けられた、3種の料理が盛られた一品は、ハワイの定番料理であるポケを分解し、再構築したもの。タマネギと青ネギのピューレを合わせた刺身、酢飯を包んだタタキ、スモークマグロ入りのチャーハンにのせたマグロのグリルなど、火入れの工程を追うように調理し、ひと皿に落とし込むひと皿には、食材を知り尽くすシェフならではのセンスが光る。幼き頃から料理人を志し、地元の食材に愛情を持って接してきたエリック氏の凄みは、この一品だけで垣間見ることができる。