1. ヒトサラ

【必修マナー】高級旅館に学ぶ
今日から使える和室のお作法7選

ちょっとかしこまった接待や会食で使われることの多い和食の席。お作法が多そうで、ニガテ意識を持っている人も少なくないのではないでしょうか。しかし、最低限の決まりを覚えておけば、和室での身のこなし方は難しくありません。今回は、山梨県・河口湖にある高級旅館「湖山亭うぶや」で、スタッフの皆さんが実践しているマナーを教えてもらいました。
取材に協力いただいた「湖山亭うぶや」の女将・外川いさ子さん 取材に協力いただいた「湖山亭うぶや」の女将・外川いさ子さん

1. 履物は、脱いでから揃えよう

履物は、脱いでから揃えよう

会場に到着して最初に直面するのが、履物を脱ぐシーン。ついやってしまいがちなのが、入口側に振り返って履物を脱ぐこと。座敷側にいる相手にお尻を向けることになり、失礼にあたるのでこれはNGです。入ったままの向きで履物を揃えて脱ぎ、膝をついて向きを逆にするのが正しいお作法です。このときも、座敷にお尻を向けないように意識をするとなお良いでしょう。もしお店で履物の上げ下げをしてくれる場合は、スタッフに任せてしまえばOKです。また和食の席では、脱ぎ履きに時間がかかるブーツなどは避けるのがベターです。

2. 敷居と畳縁は、踏まずにまたごう

敷居と畳縁は、踏まずにまたごう

座敷に入るとき、気を付けたいのが敷居と畳の縁を踏まないこと。またいで移動するようにしましょう。ではなぜ、敷居や畳縁を踏んではいけないのでしょうか。柱とつながっている敷居は家の構造そのものを支えているため、踏みつけて傷ませてはいけないという理由のようです。畳縁も踏むと傷みが早まってしまうほか、家紋が描かれていることがあるのでそれを踏むのは良くないという説があります。

3. 上座の後ろは立ち入り禁止!?

上座の後ろは立ち入り禁止!?

和室での「上座」「下座」の位置関係は、わきまえている人も多いはず。入口から遠く、床の間に近いほうが上座、その逆が下座です。もうひとつ覚えておきたいのが、上座の背後を通らないこと。上座とは本来、大切なゲストに落ち着いて過ごしてもらうための場所ですから、その背後を行ったり来たりすることはNGです。お酌をするときなどは、下座のほうからまわりこむようにしましょう。

4. 音をたてない 風をたてない

音をたてない 風をたてない

和室で過ごすとき、意識したいのが落ち着いた振る舞いです。たとえば歩き方。かかとを浮かせて畳の上を滑るように歩く「すり足」が理想ですが、何より大事なのは「音をたてない、風をたてない」ということです。足を引きずったり、バタバタと音をたてたり、走ったりするのはNGです。ゆったりとした雰囲気で会食を楽しむためにも、一つひとつの動作を大切にしたいものです。

5. 座布団は膝から座ろう

座布団は膝から座ろう

次は、着席のときのお作法です。和室では必ず座布団が用意されていますが、座るときにも心配りが必要です。それは、絶対に足で踏まないこと。敷居や畳縁と同じく、座布団もまた大切なものだからです。かつて、高貴な人が座るためのものだった座布団は、招待してくださった方やお店側のおもてなしの心そのもの。それを踏みにじることのないように、一旦席の横に正座して、膝から座布団に上がるのがマナーです。

6. ふすまの開け閉めは、座って静かに

ふすまの開け閉めは、座って静かに

席を立つときのふすまの開け閉めのしかたも、覚えておくと便利です。立ったまま、あるいは音をたててふすまを開け閉めするのはNG。基本中の基本は、ふすまに正対して座り、音をたてないよう静かに開け閉めすることです。作法には様々な考え方があり、一概に「これが正解」とは言えません。開け閉めの方法として共通しているのは、ふすまの引き手に近いほうの手で身体の正面まで引き、反対側の手で引ききるという動作です。慌てずゆっくり行いましょう。

7. 美しい姿勢で好印象を与えよう

美しい姿勢で好印象を与えよう

最後のポイントは、姿勢を正すことです。当たり前のことかもしれませんが、美しい姿勢でいることは会食をする相手にも良い印象を与えます。座椅子があったとしても背もたれは使わず、あごを引いて、前かがみにならないように意識しながら、背筋を伸ばして正座しましょう。会食が始まったら足を崩してもかまいませんが、上半身はまっすぐ保っておきたいところです。

まとめ

ここまで、高級旅館のスタッフが実践している和室でのお作法から、7つをピックアップして紹介しました。どれも決して難しくなく、すぐに使えそうなものばかりでしたね。何よりも大切なのは、相手を思いやる「和の心」です。会食やお呼ばれなど、さまざまなシーンで活用してください。

取材協力
株式会社湖山亭うぶや
撮影・編集
佐藤史親

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