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  4. 【カフェ ブリュ】岩倉久恵氏が語る日本ワインとの付き合い方

【カフェ ブリュ】

岩倉 久恵
が語る

日本ワインとの
付き合い方

神泉【カフェ ブリュ】の女将である岩倉久恵さんは、日本ワインを積極的に扱ってきた第一人者。
日本ワインの黎明期から、自ら生産者の元を訪れて交流を図り、その魅力を広めてきました。
つくり手からも熱い信頼を得る岩倉さんに、日本ワインの魅力や楽しみ方について教えていただきました。
日本人の味覚に寄り添うような、優しく繊細な味わいが魅力です
 日本ワインには、出汁に寄り添うような優しい味わいがあります。それは、赤ワインでも白ワインでも変わりません。日本人だからこそ、より感じることのできる繊細な美味しさが日本ワインの魅力です。また、生産者の顔が見えるというのも重要です。お料理もお酒も、つくり手の姿がわかる安心・安全なものをいただきたいもの。純粋に、その方が美味しいと思うのです。実際に畑にお邪魔し、生産者の方にお話しをうかがうと、その方の人柄がワインの味わいに表れています。その事実は、とても感動的なことです。

 覚えておくとよいのが、日本ワインと国産ワインとの違いです。例えば輸入ブドウを使っていても、日本国内で製造されていれば国産ワインに分類されます。一方、国産ブドウだけを使ってつくられたものが日本ワインと呼ばれています。だからこそ日本ワインには、つくり手の想いや、その土地の特徴が表れていると言えるのかもしれません。

 今でこそ日本ワインの美味しさは知られていますが、ひと昔前までは否定的な方も少なからずいらっしゃいました。当時、まずお店で始めたのは、グラスワインのリストに必ず1つ日本ワインを加えること。飲んでさえもらえれば、必ず気に入ってもらえるという自信がありました。2006年~2007年頃に、素晴らしいワインをつくる方たちが一気に登場し、次第にその質の高さが認められていったんです。
日本人の味覚に寄り添うような、優しく繊細な味わいが魅力です
日本の食材を、日本のワインで楽しむ贅沢さ
 今の日本ワインはクオリティが高いので1本5000円~6000円の価格帯なら何を飲んでも、まず失敗はないと思います。ワイナリーで言えば、ココ・ファーム・ワイナリーやタケダ・ワイナリー、『ルバイヤート』で知られる丸藤葡萄酒工業などは、ハズレがありません。大手ならサントリーや井筒ワインも安定感があります。まずは、甲州、マスカット・ベリーAなどの品種から選んでみるのもいいですね。ただし、最近は同じ品種でもバリエーションがすごく広がっているので、自分の好みをお店のスタッフに伝えることが大切です。まずはグラスワインで1杯楽しみ、それを基準に好みのものを探してみてください。

 気軽なお店でカジュアルに日本ワインを楽しむのもいいですが、グランメゾンで日本ワインを楽しむのもおすすめです。近頃はグランメゾンのシェフたちがワインに注目していて、自ら知識を得て、ワインに合わせた料理を提供するお店が出始めています。ときには格式高く、日本ワインを楽しむのもいいですよ。そして日本ワインは、やはり日本料理や焼鳥とも相性抜群です。自分の国のワインで、自分の国の料理を楽しめるのはとても贅沢なことだと思います。

岩倉 久恵さんのオススメの日本ワイン5選

Nana-Thu-Mori Blanc de Noir 2013/ドメーヌ タカヒコ

Nana-Thu-Mori Blanc de Noir 2013/ドメーヌ タカヒコ

ナナツモリという地区で育てた、有機栽培のピノ・ノワールだけを使ったブラン・ド・ノワールです。この年はたまたま貴腐が発生したため、それを利用して仕立てています。そのため、今後はリリースされるかどうかわからないと言われています。完熟した旨味と、オレンジピールのような果実味があります。食中はもちろんですが、食後でも楽しめるしっかりとしたボディの白ワインです。

NORA Rouge 2014/農楽蔵

NORA Rouge 2014/農楽蔵

2012年に北海道・函館市元町で誕生したばかりのワイナリーが農楽蔵。まだ30代のご夫婦がつくった、素晴らしいワインです。北海道産のブドウのみを使用して、野生酵母で発酵しています。酸化防止剤もまったく入っていないので、本当にナチュラルな味わい。淡い色合いなのですが、飲んでみると身体に染み入るような果実味を感じられます。

KURISAWA BLANC 2014/ナカザワ ヴィンヤード

KURISAWA BLANC 2014/ナカザワ ヴィンヤード

北海道・岩見沢の地で、ご夫婦だけでつくっているワインです。ひとつの畑にいろんなブドウを植えて育て、それら全てをまとめて発酵させる混植混醸というスタイル。主体となるのは、ゲヴェルツトラミネール、ピノ・グリ、ケルナー、シルヴァーナなど香り豊かな品種。除草剤は一切使わず、野性酵母でナチュラルに発酵させています。今までの日本ワインにはなかった、感動的な味わいです。

BOW! 2014/ドメーヌ オヤマダ

BOW! 2014/ドメーヌ オヤマダ

ルミエールワイナリーで醸造責任者を務めていた小山田幸紀さんが独立し、初めてリリースしたテーブルワインがこちら。この低価格でこの味わいはありえない! と誰もが驚きました。ナチュラルななかにも、骨格のしっかりした果実味を楽しめて、バランスがとてもいいですね。カジュアルにワインを楽しんでほしいという小山田さんならではの、期待を裏切らない仕上がりです。

ドメイヌ・タケダ ベリーA 古木 2013/タケダワイナリー

ドメイヌ・タケダ ベリーA 古木 2013/タケダワイナリー

山形県にあるタケダワイナリーの1本。完全自社畑にある、樹齢70年のマスカット・ベリーAだけを樽熟成させています。山形のマスカット・ベリーAには、山梨とはまた違うよさがあり、エレガントな果実味と酸味が魅力。樽で熟成されたことにより、さらに複雑な深みを持ちました。甘いイメージのあるマスカット・ベリーAですが、このワインは高貴な味わいを教えてくれます。

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