飲食店サクセスガイド
お店の繁盛に貢献する情報をご紹介
お店の繁盛に貢献する情報をご紹介
インタビュー
インバウンド
集客
記事掲載日:2025年2月13日
株式会社J・ART
鰻 炭焼 ひつまぶし 美濃金 神田本店櫨畑 博之氏
東京・末広町にある炭焼うなぎ専門店「鰻 炭焼 ひつまぶし 美濃金 神田本店」は、備長炭の強い火力で、外は香ばしく中はふっくら焼き上げる極上のうなぎが楽しめる店。連日、日本人はもちろん、多くの訪日観光客でにぎわっており、口コミ評価や満足度の高さにも驚かされます。その人気の秘訣を店長の櫨畑博之氏に伺いました。
最初からすべてうまくいっていたわけではなく、少しずつ改善しながら接客を積み重ねたことかなと。来店してくれた外国人の方のSNSや口コミによい評価が増えて、それを見た人が来店して、というサイクルがだんだんとできてきました。
近隣にあるいくつかのホテルと連携し、訪日観光客の方に弊店をご紹介していただくなどの取り組みもプラスになっています。
うなぎ業態は、日本人集客のみですとどうしても繁忙期(夏)と閑散期(冬)の差が大きくできてしまいます。訪日観光客を受け入れることによって、季節に関係なく来店があり、売り上げが年間を通して安定するというメリットを感じています。
また、神田という立地上、海外の方が非常に多くいらっしゃいます。これだけたくさんの方が来ているのなら、やはり思い出においしい和食を食べていただきたいという思いがあります。初めてうなぎを食べたけどおいしかった!と言われるのは、やはりうれしいです。
最初にサービスで浅漬け、食後に煎茶とお口直しの飴を出しているのですが、頼んでないんですけど……などと言われて。タダなの?と驚かれたり、喜ばれたりしました。海外では珍しいんですかね。自分たちにとっては普通のことなので、ちょっと意外でした。
うなぎのイラスト入りの飴。桜の花びらをかたどった湯呑も日本的
あとは席と席の間がゆったりしていることとか、店内やトイレがきれいだともよく言われます。清潔さにはかなり気を付けているので、そのことが日本らしいと思ってもらえたり、居心地のよさにつながっているのはうれしいことです。
広々とした店内。2名の来店でも空いていれば4名席に案内するそう
まずは多言語のモバイルオーダーで接客がスムーズにできるようになりました。無料Wi-Fiも入れているので、オーダー自体は問題なくしていただけています。
加えて、英語版のメニューをつくったことも効果がありました。モバイルオーダーも充分機能しているのですが、外国人には伝わりにくい部分もあるので。写真入りでひつまぶしの食べ方やメニューの詳細を載せています。
お客様から写真があったほうがわかりやすいというリクエストや、メニューの内容の違いについて聞かれたことをきっかけに対応しました。「うなぎ」って専門的な料理ではあるので。ひつまぶし自体を知らない方も多いですし、外国人に「紐」とか「佃煮」と書いても伝わらないですからね。
手づくりの英語メニュー。写真付きで初めてひつまぶしを食べる人にもわかりやすい
うちは英語や中国語で会話できるスタッフはいないのですが、お客様が思っていたことと違うとか、食べている間も不安……みたいなことがないように、4か国語の「翻訳シート」を用意してコミュニケーションしています。
例えば、閉店ギリギリで来店された方に「〇時までなら利用できます」というシートを見せて確認するとか。よくあるシチュエーション別の会話集のようなものです。
言葉がスムーズに伝わらなくても、こうやってコミュニケーションすることで、安心して満足いただけることが多いと感じています。
専門の方に依頼してInstagramとXを運用しています。Instagramは最近では料理や店内の様子を動画で投稿したり、日本語だけでなく、英語や中国語のテキストでも投稿したりして、翻訳機能を使わなくてもなるべく多くの方に分かるようにしています。少しずつですが、海外のフォロワーも増えてきました。
プロフィールからはSAVOR JAPANのページに誘導し、メニューの確認や予約をしていただいています。
日本語が話せない海外のお客様でも予約しやすく、窓口が広がりました。予約の際、なるべくSAVOR JAPANから予約をしてもらえるように促しているので、予約管理がラクになったこともよかったです。
※記事内容は記事掲載日時点の情報です
「ヒトサラ」、「SAVOR JAPAN」へのご相談・掲載をご希望のお店様は、下記フォームからお問い合わせください。