魅惑のスパイシー料理で夏の疲れを吹き飛ばせ! | ヒトサラ
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蜀郷香
- 炒めることで余分な水分を飛ばす「夏の回鍋肉」は、蒸発させる水分を計算した上で事前に味を決めるため、一歩間違うと台無しになるそう。「実はかなり経験を要する技術なんです」と菊島さんは笑う
- 「エビのチリソース」¥1,680は油通しした芝海老を使用。白酢と黒酢を仕上げに加えることで、海老の甘さを引き立てる
- 四川料理の定番メニューが「牛肉の四川煮込み 山椒の香り」¥1,890。豆板醤と唐辛子の辛味が強烈なひと皿
蜀郷香
毛穴が開くほどの刺激に 染み渡るスープの旨み「味の基本はこれ、ちょっと味見します?」 四川料理の名店『蜀郷香』の菊島弘従シェフはそう言って、金色に輝くスープの味見をすすめてくれる。ひと口飲んで、驚愕した。その澄んだ旨み、深い味わいはまさに鶏ガラと豚ガラが持つ滋味そのもの。これにネギ、生姜を加えて煮込んで丸2日。何も味付けをしていないそのスープこそが、この店の基本なのだ。 四川料理の名店・銀座『趙楊』で10年に亘り修業を重ね、独立後、瞬く間に評価を確たるものにした菊島シェフ。今なお、その日に使う分のこのスープを仕込むことが、実は一番手間のかかる地味な作業なのだという。長時間、火の前でアクを取りつつ生まれる金色のスープ。 例えば、そこに豚バラ、青唐辛子、新生姜を加えれば「夏の回鍋肉」が完成する。もしくは芝海老と豆板醤を使えば「エビチリ」、牛肉と豆板醤、山椒、唐辛子で「牛肉の四川煮込み」。次々と刺激的かつ、深い旨みを宿す四川料理が繰り出されていくのだ。 全身の毛穴が開くほどの辛味の中に、じわじわと感じる旨み。これこそが四川料理の醍醐味であり、菊島シェフの実力なのだ。
蜀郷香
03-3356-0818 住所:東京都新宿区舟町5-25 TSI FUNAMACHI2F
営業:18:00~L.O.22:30(土・日・祝ランチ有り12:00~L.O.14:00)
休日:月曜(不定休有り) お店の詳細情報を見る -
赤坂 四川飯店
- 強火の火力を操るように、瞬く間に炒めものを完成させていく三代目・陳建太郎シェフ。「これだけの強い火力は、一瞬で旨みを閉じ込めることができるんです」と語りつつも、鍋を振り次の料理を完成させていく
- 酸っぱくて辛い刺激的な味「四川大人気!! 牛肉と春雨の酸辛煮」¥3,150~。酸辣湯のような味付けで夏バテにぴったり
- 今、四川で流行の料理といえば「麻辣炒め」¥2,520~。香辛料をたっぷり使用し体の芯から熱くなる
赤坂 四川飯店
進化を続ける名店の 刺激的な旬の味「実は毎年、四川省を訪れ、現地の技術や流行を確認しているんです。いい刺激ですよ」 日本に四川料理を広めた陳建民を祖父に、鉄人・陳建一を父に持ち、今や名店『四川飯店』を牽引する陳建太郎シェフは、めまぐるしく進化を続けている最中なのかもしれない。偉大な祖父と父が積み上げた四川料理を継承しつつ、さらなる自分の味への追求を怠らない。 「味を守るとは進化を続けることだと思うんです。一度、美味しいと思った料理は美化された記憶になります。それを次に味わった時、やっぱり美味しいと言ってもらうには、自分も料理も進化していなければいけないと思うんです」 毎年、修業の地・四川省を訪れるのも、祖父と父のメニューに、新たな味を加えるのも、そうした思いの強さからなのだろう。 変わらぬ人気で愛される看板メニューの「麻婆豆腐」を味わい、今年登場した四川の味「牛肉と春雨の酢辛煮」を味わった時、辛さの先に名店の名店たる所以が見えてくる。そう、着実に歩みを進めているのだ。辛い、そして旨い。名店の進化は暑い時にこそ、味わって欲しい。
赤坂 四川飯店
03-3263-9371 住所:東京都千代田区平河町2-5-5 全国旅館会館5F・6F
営業:11:30~L.O.14:00/17:00~L.O.21:00
休日:無休 お店の詳細情報を見る -
ホールちゃんの肉割烹
- イタリアンの経験を活かし、いままでにない発想で肉の可能性に挑む若きシェフ・キム氏。肉の目利きもお手のもの
- 「ハラミのルイベ」。赤身のおいしさが際立つハラミの先端部分を使用。シンプルなワサビ醤油で肉本来の味が楽しめる
- オリーブ牛やあか牛といった厳選和牛のほか、千葉県から届く産地直送野菜や新鮮魚介など脇役の素材たちも逸品揃い
- 厨房の一角には炭場がある。高温で余分な脂を落とし、かつ香ばしく仕上がる炭火は、やはり肉料理に不可欠な存在
- 「コチュジャンサムギョプサル」。強烈な辛さのなかに、自然な甘さと深い旨みが潜んでいる。料理はすべてコースの一例
ホールちゃんの肉割烹
辛さが旨みを引き立てる 人気焼肉店の次なる一手大久保の大人気焼肉店『ホルモン船 ホールちゃん』が、満を持してオープンした2号店。「信頼できるのはブランド名ではなく、自分の舌」との信念から、仕入れる前に必ず食べて確かめるという店主・鄭さん。その眼鏡に適った希少牛を主役に据えるのは本店同様だが、こちらは〝肉割烹〟としてさらに肉の可能性を追求する。その最たる例が、唐辛子ベースのタレで仕立てる煮込み料理だろう。 見るからに辛そうな真っ赤な煮込み料理。だが口にすれば、意外にもまず甘みが先に立つ。その後、じわじわと辛さが広がり、先ほどの甘みの余韻と口中で混ざり合う。そこに上質な肉の旨みが加われば味の競演はクライマックスだ。口中で完成された味を堪能する頃、誰もがすっかりこの料理の虜になっていることだろう。 辛さを抑える甘み、甘みに潜んだ旨み。肉を知り、さらなる高みを追求するからこそ辿り着いた人気店の新たな境地。〝肉割烹〟の名に相応しい、名店の誕生である。
ホールちゃんの肉割烹
03-3586-0551 住所:東京都港区赤坂3-6-13 MTビル1F
営業:11:30~L.O.13:30/18:00~L.O.02:00
休日:日曜・祝日このお店は閉店しました
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HARE GINZA
- 「ジャマイカンジャークチキン」¥1,200は鶏もも肉を丸ごと焼き上げてから余熱で火入れする。その後、客前に焼きたてを運んでから、食べやすいようにシェフがカット。ジューシーな肉はご飯にも、お酒にも相性抜群
- 鶏もも肉に香辛料とニンニクを加え丸2日間漬け込むことで、しっかり味を染み込ませる「ジャマイカンジャークチキン」
- 「プリプリ海老のマヨネーズ和え」¥1,200は練乳やエバミルクの代わりに、スイートチリを使用。アジアンテイストに
HARE GINZA
旨さをひたすら追い求めた 刺激的なシンプルカレー「ウチのカレーは、不思議に思うかもしれませんが、調味料を引いていく感覚ですかね」 店主・河野浩正さんはそう語り、味見をすすめてくれる。この店で一番辛いという「イエローカレー」は、やさしい甘さが広がった後に、タイ料理で使われる青唐辛子・ピッキーヌが刺激的な爽快感を口中にもたらす逸品。ココナッツミルクのマイルドな味わいから一転、身体が熱くなるほどの辛味が襲ってくるのだが、シンプルな味わいの所以か、それが逆にくせになりスプーンが止まらなくなる。 旨さだけを追い求め、ひたすら必要ないものをそぎ落としていった結果、この店のカレーで使うスパイスは3~4種類。何十種類も調合するインドカレーなどと比べるとまさに逆の発想というわけだ。昼は6種類のカレーのみ。夜は多国籍なおつまみと、お酒、さらには〆カレー。 銀座の一等地・数寄屋橋交差点からすぐの場所にありながら、料理も空間も価格も良心的。時に銀座の雑居ビルには、こんな名店が潜んでいるのだから、面白い。
HARE GINZA
03-3289-4688 住所:東京都中央区銀座5-4-15 西五ビル3F
営業:11:30~15:00/18:00~L.O.23:00
休日:日曜・祝日、第3土曜、土曜のランチ お店の詳細情報を見る -
ペルー料理 ナスカ
- 強火で一気に仕上げる「ロモ・サルタド・コン・アロッソ」¥1,500は牛肉入り野菜炒めで味つけにはなんと醤油を使うという。移民が多いペルーはさまざまな食文化が混じり合い、独自のペルー料理を形作った
- 「パパ・ア・ラ・ワァンカイナ」¥800はジャガイモにペルーの黄色い唐辛子とチーズを混ぜたソースで味わう
- ペルーを代表するブドウの蒸留酒を用いた人気カクテルが「ピスコサワー」¥800。食事のお供に大人気
ペルー料理 ナスカ
大使館員も太鼓判の 絶品ペルー料理が熱い2012年6月のオープンとまだ日は浅いが、ペルー大使館員も御用達という、本場のペルー料理は早くも六本木界隈のグルメ好きの評判に。爽やかな酸味とピリ辛がくせになる魚介のマリネの「セビチェ」や、茹でたジャガイモにペルーの黄色い唐辛子とチーズのソースをかけて味わう「パパ・ア・ラ・ウァンカイナ」など、ニンニクと唐辛子をベースにしたスパイシー料理は、日本人にも馴染みやすい味わいが特徴だ。 というのもオーナーの中山エレナさんは15歳までペルー暮らし。首都リマで母が営んでいたレストランの味を再現するその味は、いわばペルー版お袋の味でもあるのだ。どこか懐かしく、それでいて唐辛子の国らしくスパイシー。ほっと和む異国の味は、ぜひ現地のお酒、ピスコと合わせて楽しんで欲しい。 多くの移民が持ち込んだ食文化が融合し独自の味わいを生み出すペルー料理。今、世界が注目する魅惑的なその味わいを乃木坂で、ぜひ味わって欲しい。
ペルー料理 ナスカ
03-6804-6608 住所:東京都港区南青山1-26-4 六本木ダイヤビル1F
営業:11:30~L.O.22:00(ランチタイム11:30~15:00/
ディナー17:30~L.O.22:00
休日:無休 お店の詳細情報を見る
※このページのデータは、2013年8月上旬取材時のものです。メニュー、営業時間、定休日などの情報は変更されることもございますので、あらかじめご了承ください。