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至福の逸品〜dish stories〜 vol.06

冬に美味しい煮込みハンバーグ

グツグツと湯気をあげるデミグラスソースと、ナイフを入れる前から肉汁があふれるハンバーグ。「プクプク亭」には、このハンバーグを食べるために、わざわざ遠方からファンが訪れる。
噛むほどに味が染み出て肉感のあるハンバーグに仕上がるのは、タネに牛タンを混ぜ込んでいるから。丁寧に、じっくりと。プクプク亭の時間をかけて出来上がる冬の洋食は、訪れた人々をほっこりと温めてくれる。

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撮影/永友 啓美

煮込みハンバーグの決め手、デミグラスソース

グツグツと熱いデミグラスソース、ぷっくりとふくらんだハンバーグからあふれ出る肉汁。冬にはやはり、ジューシーな煮込みハンバーグだ。

わざわざここに食べに来るファンが多いというプクプク亭の「特製ハンバーグ」。 30年前、「冷めても美味しいミソカツ弁当」をメインとしたお弁当屋さんから始めたところ、またたく間にミソカツが人気に。それから本格的な洋食店を始め、新たな看板メニューをつくろうと決意し、この特製ハンバーグを考案したそうだ。
1年近く試行錯誤し、7:3の国産合挽き肉に牛タンを入れるスタイルにたどり着いたという。硬めの食感の牛タンを混ぜることで、しっとりと柔らかいだけでなく、肉感のある独特の歯ごたえが生まれた。

「うちのハンバーグの仕上がりを左右するのはデミグラスソースですね」と話す舟橋シェフ。プクプク亭のデミグラスソースは、4日間かけて丁寧につくられるそうだ。
10キロもの牛スジ、玉ねぎ、ニンジン、セロリなど大量の野菜、赤ワイン、ホールトマトを大鍋に入れて丸1日煮込む。2日目は1日目の具材を取り出して濾し、1日目と同量の新しい具材と入れ替えてさらに丸2日間煮込んだ後、また具材を取り出して濾し、このブイヨンに赤ワインとトマトベースなどを加えて仕上げの煮込みを行う。

これだけの工程を経てつくられる洋食店の味は、家庭でつくるよりもはるかに深い味わいになる。「大鍋で大量の具材を使うと、やっぱり味の出方は違いますよ」と舟橋シェフ。じっくりと時間をかけて具材の旨味を凝縮させることで、プクプク亭の優しく甘いデミグラスソースが出来上がるのだ。

煮込みハンバーグの醍醐味は、なんと言っても皿ごと火にかけられてさらにコクが増したデミグラスソースだ。このソースが蓋となり、食べ終わるまでずっと余熱が続くため、ハンバーグに閉じ込められた肉汁が少しずつソースに溶け込んでいく。

こだわりのデミグラスソースを贅沢に使った煮込みハンバーグ/煮込み途中の、2日目のデミグラスソース。じっくりと旨みを引き出していく。

料理と人から伝わる、昔ながらの温かさ

つけ合わせの野菜も冬に旬を迎え、一層味がよくなる。身がしまり味が濃くなるニンジンのグラッセ、冬に栄養価が高くなるほうれん草、ビタミン補給ができるジャガイモ。もちろん、デミグラスソースとの相性も抜群だ。トロトロの温泉卵も割って、たっぷりと絡めていただこう。

「お客さんも私を見て元気をもらえる、なぁんて言ってくれるんですよ」と声のする方を見ると、御年80才という舟橋シェフのお姉さん。おっとりと柔らかな物腰で、いつも笑顔で出迎えてくれるプクプク亭の名物女将だ。

「プクプク亭は味も人もいい」そう言われる理由は、舟橋シェフをはじめ、シェフのお姉さんと奥さんから伝わってくる「包まれるような温かい雰囲気」にある。

昔ながらの洋食メニューと、新規客も常連客も同じように受け入れるおもてなし。お店を出るころには、心の奥のほうからほっこりと温かくなっているはずだ。

うつむき顔で入ってきたお客さんが、笑顔になって帰る時が一番嬉しい瞬間、と語る舟橋シェフ/冬野菜の甘みを感じるつけ合わせ。デミグラスソースをたっぷりつけて・・・

常連客が勧める逸品 〜特製ハンバーグ〜

常連客が勧める逸品 〜特製ハンバーグ〜

プクプク亭 特製ハンバーグ 995円
デミグラスソースの上から、レホール(西洋わさび)を使ったソースをかけたプクプク亭オリジナルのソース。濃厚なデミグラスソースの中にピリッと辛い西洋さわびの味が加わり、常連客なら一度は食べているという名物メニュー。

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味が引き立つ旨い脇役 〜カキのグラタン〜

味が引き立つ旨い脇役 〜カキのグラタン〜

【冬限定】カキのグラタンフローレンス風 1625円
冬が旬の「加熱用の高級落とし牡蠣」を使ったグラタン。牡蠣のミルキーな味わいと、生クリームを使わないこだわりのホワイトソースが重なり、口の中でとろけるように消えていくような感覚を楽しめる。

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このページで紹介したお店

洋食 プクプク亭

洋食 プクプク亭(ヨウショク プクプクテイ)  【神奈川・日吉】

【営業時間】
ディナー 17:00〜22:00 (L.O.21:15)
 
ランチ 11:30〜15:00 (L.O.14:30)
【定休日】
毎週月曜日、第二火曜日、第四火曜日
【TEL】
045-564-0227

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編集後記

コワモテの舟橋シェフを見て少々萎縮していたのですが(笑)、お話をうかがっているうちに、大きな心を持つ優しいシェフということがひしひしと伝わってきました。穏やかな奥様、びっくりするほどお元気なお姉様も、相手の心をほぐすような穏やかな雰囲気が漂います。親子3代でプクプク亭に通うファンがいるというのも納得です。
「昔ながらの洋食」と聞くだけで心が浮き立つのは私だけではないはず。
冬の寒い日、温かくなりたい時は、ハフハフの洋食を。

編集担当:T.I

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